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こどもイキイキ

NPO法人インフィーニティー主宰、
野口先生からのメッセージを掲載していきます。
月1回更新。

 

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≪Vol、1≫ 「心の成長生理学①」

2010年5月14日

 手始めに・・「心の成長生理学」を少しだけお話します。 
 「心の成長生理学」とは、私たち人間が動物「ヒト」として生まれ「人」となり「人間」となっていく過程を生物学的視点から見たものです。
 私たちは、地球が誕生し、人類が発生するまでの約45億年もの進化を、お母さんのお腹の中で、羊水に包まれながら猛スピードで細胞分裂し十月十日で準備を整え誕生してきます。どの動物も進化の過程を母親のお腹の中で整え、この世に誕生するのですが、人間だけは途中の過程で出てきます。要するに「早産」です。 他の動物はというと、TVで観たことのある方もいるかと思いますが、例えばお馬さんの出産場面。誕生してすぐに歩き出したりしていますよね。ところが人間はどうでしょうか?いきなり歩き出したっていう話聞いたことあります? 「天才バカボン」のはじめちゃんがいきなりしゃべり始めましたっけ?でもそれはマンガの中でのこと。私たち人間が歩き出すまでには、生まれて約1年もの期間を必要とします。要するに「ヒト」から「人」になる過程です。
 字を見て下さい。「ヒ」、何となくお座りの姿に似ていませんか?お座りができるようになったらハイハイ(動く手段)が始まり次は「ト」。そう、立っちできるようになります。立てるようになったら、一歩踏み出し歩き始めます。そして「人」になっていくのです。やがてたくさんの「人」との触れ合いの中で「間」の取り方を学び「人間」になっていくというわけです。最近は、生後7カ月で歩き出したというお子さんもいます。この世の中のスピードに合わせて新しい人類の誕生か? 多くの原因が住宅事情によるものだったりします。ハイハイできる環境が少なく、いきなりつかまり立ちから始まる環境です。
 次回はこの過程をもっと詳しくお話しますね。

*参考文献  「ヒトの教育」 井口 潔 編著  小学館